CULTURE丨2026.03.07
より不穏なサウンドに… 過激ヒップホップ・トリオ KNEECAP、最新アルバム『FENIAN』から新曲「Smugglers & Scholars」公開
アイルランド発のヒップホップ・トリオ、Kneecapが、4月24日にリリースされる最新アルバム『FENIAN』から新曲「Smugglers & Scholars」を公開した。
タイトルは、アイルランドを指す言い回しとして知られる“Land of Saints and Scholars(聖者と学者の国)”をもじったもの。デトロイト・ヒップホップの影響をにじませながら、トリオはアイルランドの歴史を振り返る。サイレンが鳴り響き、重く分厚い低音ベースが全体を貫くサウンドは緊張感に満ち、スリリングだ。
バンドはこの曲について「アイルランドの革命的な時代を回想するトラック。労働者階級や学者、善良な人々が団結し、より良い未来を求めて行動を起こした時代への希望に突き動かされている」と説明している。
アルバム『FENIAN』は通算3作目。2024年作『Fine Art』に続く作品で、全14曲を収録。Kae Tempest、Radie Peat、Fawziらが参加し、1月28日に発表されたリード曲「Liars Tale」も収められる。フォーマットはCD、カセット、ダウンロード、ブラック・ヴァイナル、トリコロール・スプラッター盤など多岐にわたる。
今作の背景には、メンバーのモー・チャラをめぐるテロ関連訴訟がある。2024年11月のライブでヒズボラの旗を掲げ、「up Hamas, up Hezbollah」と叫んだとされる件に端を発したものだ。両組織はいずれも英国政府が禁止するテロ組織に指定されている。だが昨年9月、訴追手続き上の技術的問題を理由に起訴は取り下げられ、主任判事は当該起訴を「違法」「無効」と述べた。現在は控訴手続きが進行中だ。
アルバム発表時、バンドは「Kneecapを“テロリスト”とレッテル貼りし、キャンセルや首相自らの声明まで出して、彼らは僕らを止めようとした。だがそれが十分な動機になった。これは即興的な反応じゃない。僕らを黙らせようとした者たちへの熟考の末の応答だ。そして彼らは失敗した」とコメント。プロデューサーのダン・ケアリーと制作した本作について「より不穏なサウンド。なぜなら今は不穏な時代だから。でも同時に反抗的で、勝利に満ちている」と語っている。









