MOVIE2025.03.16

犬のコディが観客のハートを鷲づかみ!“人間”と“動物”の関係に疑問を投げかける、フランスの傑作法廷コメディ『犬の裁判』

犬の裁判

©︎BANDE À PART – ATELIER DE PRODUCTION – FRANCE 2 CINÉMA – RTS RADIO TÉLÉVISION SUISSE – SRG SSR – 2024

「第77回カンヌ国際映画祭」ある視点部門へ正式出品され、パルム・ドッグ賞を受賞し話題となった『犬の裁判(原題:LE PROCES DU CHIEN)』が、5月30日(金)より公開される。この度、予告編が解禁となった。

負け裁判ばかりで事務所から解雇寸前のスイスに暮らす弁護士アヴリルは、次の事件では必ず勝利を勝ち取ろうと決意していた。そんなときある男から、かけがえのない伴侶で絶望的な状況にある犬のコスモスの弁護を依頼される。コスモスが3人の人間に噛みついたというのだ。アヴリルは仕方なく、またも勝ち目のない犬を弁護することに…。法律で犬は“物”と見なされ、飼い主へ罰金1万フランとコスモスの安楽死を言い渡されるなか、犬が“物”ではないというアヴリルの主張が認められ、前代未聞の犬が被告となった「犬の裁判」が始まる…。

監督は、俳優・ダンサー・作家・演劇監督として多彩な才能を発揮しているレティシア・ドッシュ。「第70回カンヌ国際映画祭」カメラドール受賞作『若い女』で、2018年のリュミエール賞最有望女優賞に輝き、近年ではジュスト・フィリッポ監督作『ACIDE/アシッド』や、2024年フランスで公開されたアルノー&ジャン=マリー・ラリュー監督作『Le Roman de Jim(原題)』など数々の話題作に出演している。本作では主人公の弁護士アヴリルを演じながら、初めて監督を務める。そして、「カンヌ国際映画祭」の最高賞パルム・ドック賞を見事受賞したコスモスを演じたのは、アクロバティックなサーカス犬のコディ。本作ではサーカス犬としてではなく、彼の内面や感情を出した名演技を見せている。「第76回カンヌ国際映画祭」でパルム・ドック賞を受賞した『落下の解剖学』の俳優犬メッシに続き、観客らのハートを鷲づかみにした。

予告編は、レティシア・ドッシュが演じる負け裁判ばかりの絶不調弁護士アヴリルが、またも勝ち目のない依頼を泣く泣く請け負うことになるコミカルなシーンで始まる。

前代未聞の法廷劇に、絶望的な状況に置かれた犬のコスモスの主人ダリウシュを演じたフランソワ・ダミアン(『エール!』/14)や、動物行動学者マルクを演じたジャン=パスカル・ザディ(『シャーク・ド・フランス』/22)、原告側の弁護士を演じたアンヌ・ドルヴァル(『Mommy/マミー』/14)といった実力派俳優たちが、法廷内での激論バトルに真剣に取り組む姿が大いに笑いを誘う。

また、被告犬として証言台に立つコスモスを演じたサーカス犬のコディが無垢な演技で無罪を主張しているシーンは、「カンヌ国際映画祭」でパルム・ドック賞の受賞もうなずける稀代の名演技だ。その愛らしさは愛犬家だけにはとどまらないこと必至。人間と動物との関係に疑問を投げかける実話に基づいた法廷劇の行方は、果たしてどんな結末を迎えるのだろうか。コメディ映画らしからぬ、結末が気になってならない作りとなっている。

犬の裁判

©︎BANDE À PART – ATELIER DE PRODUCTION – FRANCE 2 CINÉMA – RTS RADIO TÉLÉVISION SUISSE – SRG SSR – 2024

犬の裁判

©︎BANDE À PART – ATELIER DE PRODUCTION – FRANCE 2 CINÉMA – RTS RADIO TÉLÉVISION SUISSE – SRG SSR – 2024

『犬の裁判』は5月30日(金)より全国ロードショー

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