STREAMING丨2025.04.07
『ジョン・ウィック』シリーズは終わらない… 続編、スピンオフからアニメまでユニバースが拡大展開

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『ジョン・ウィック』シリーズはまだ終わらない。すでに続編やスピンオフの企画が進行していることは知られていたが、その全貌がより明らかになってきた。
まず、すでに完成している作品が、アナ・デ・アルマス主演のスピンオフ映画『バレリーナ:The World of John Wick』(2025年8月公開)。「ジョン・ウィック」ワールドから新たに誕生した、復讐に燃える本作の主人公の名はイヴ(アナ・デ・アルマス)。裏社会に轟く伝説の殺し屋:ジョン・ウィックを生み出したロシア系犯罪組織“ルスカ・ロマ”で殺しのテクニックを磨いたイヴは、幼い頃に殺された父親の復讐に立ち上がる…。
監督は『アンダーワールド』シリーズのレン・ワイズマン。物語は『ジョン・ウィック:パラベラム』(第3作)と『コンセクエンス』(第4作)の間の時期が舞台で、父を殺された女性イヴ・マカロが復讐を誓うというストーリー。彼女はルスカ・ロマに育てられた暗殺者で、ジョン・ウィックの訓練背景とも繋がっている。本作にはキアヌ・リーブスもジョン・ウィック役で登場。さらに、シリーズおなじみのアンジェリカ・ヒューストン(ディレクター役)、イアン・マクシェーン(ウィンストン役)、そして故ランス・レディック(カロン役)も出演する。そのほか、ガブリエル・バーンがヴィランの“チャンセラー”役、ノーマン・リーダスが“ダニエル・パイン”という謎のキャラクターで参加。

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そしてファンにとって朗報なのが、『ジョン・ウィック5』が正式に企画中であることだ。ライオンズゲートの会長アダム・フォーグルソンがシネマコンで明言した。公開日は未定だが、キアヌ・リーブスの続投とともに、監督のチャド・スタエルスキ、プロデューサーのバジル・イヴァニクとエリカ・リーも引き続き関わる。
また、スピンオフ映画『ケイン(仮題)』も制作予定。第4作に登場したドニー・イェン演じる盲目の暗殺者ケインを主人公にした作品で、ドニー・イェン自身が主演に加え監督も務める。撮影は今年中に香港で開始予定。彼が長年築いてきたスタイリッシュなアクションの系譜を受け継ぐ作品になりそうだ。
さらに異色のプロジェクトとして、アニメ映画の企画も進行中。タイトル未定ながら、若き日のジョン・ウィックが「ハイ・テーブル」から自由になるため、ライバル全員を一夜で排除するという“不可能な任務”に挑むストーリー。彼が愛する人と平穏な人生を送るために裏社会から抜け出そうとした背景が描かれる。監督は『Ultraman Rising』で高評価を得たシャノン・ティンドル。
また、2024年8月に企画が報じられて以来続報のないドラマシリーズ『John Wick: Under the High Table』も存在している。これは第4作後の世界を舞台に、権力の空白を巡って争うキャラクターたちを描く内容で、パイロット版はスタエルスキが監督予定。キアヌもプロデューサーとして参加する見込みだ。
こうした一連のプロジェクトの実現には、まず『バレリーナ:The World of John Wick』の興行成績がカギを握るとも言われている。今後の『ジョン・ウィック』シリーズの展開に引き続き注目したい。