STYLE丨2025.10.02
ナイキ × Jacquemus 新時代の「Moon Shoe」を発表 “ミニマルでタイムレスな美しさに衝撃を受けた”
NIKE(ナイキ)の共同創業者Bill Bowerman(ビル・バウワーマン)が手作業で生み出した伝説のシューズ「Moon Shoe」が、初めて現代的に再解釈される。フランス人デザイナーSimon Porte Jacquemus(サイモン・ポート・ジャックムス)が手がけるファッションブランド「Jacquemus(ジャックムス)」とのコラボレーションにより、新世代へ向けた革新的なスタイルとして蘇る。
新たに生まれ変わった「Moon Shoe」は、流れるようなフォルムと洗練されたファッション性を兼ね備え、パフォーマンスの伝統とモダンなデザインを融合。1972年の米国オリンピック陸上競技トライアルでテストされた際、着地ごとに月面のような跡を残したことからその名がついた、オリジナルのレーシングシューズの精神を受け継ぎながら、新しい世代へとつなげていく。
「Moon Shoe」の誕生は、バウワーマンが軽量かつ高いグリップ力を持つソールを模索していた1970年代初頭に遡る。ある朝、妻のワッフルメーカーの格子模様から着想を得て、そこに液状ゴムを流し込むことで、画期的なワッフルソールの原型が誕生した。この実験的な一足が後の「Moon Shoe」となり、さらに「Oregon Waffle」(1973年)や「Waffle Trainer」(1975年)へと進化し、NIKE初の大ヒットモデルへとつながっていく。
今回の新生「Moon Shoe」は、NIKEとJacquemusの4度目のコラボレーションとなる。これまでに「Air Max 1」「J Force 1」「Air Humara」といった話題作を生み出してきた両者は、2024年夏にはパリを舞台にしたコレクションでも注目を集めた。
サイモン・ポート・ジャックムスは、「3年前にNIKEのアーカイブで初めてMoon Shoeを見たとき、そのミニマルでタイムレスな美しさに衝撃を受けました。そこから新たな物語を紡ぎ、Jacquemus流に再解釈できると確信したのです」と語っている。
新作モデルは、NIKE初の“ワッフルソール”を搭載した歴史的デザインをベースに、現代的なディテールを加えてアップデート。ルーシュ加工を施したナイロンアッパーとNike Grindアウトソールを組み合わせ、競技用シューズのルーツに、バレエを想起させる軽やかさを融合させた。パリジャンらしいJacquemusのミニマルな美学と、NIKEのスポーツDNAが共鳴する一足となっている。
シューズにはレザー製のスウッシュやヒールカウンターを採用し、タン、ヒール、インソールにはJacquemusのロゴを配している。さらに、NIKE創業当初の“Blue Ribbon Sports”時代を彷彿とさせる特別仕様のコラボパッケージで展開される。
本モデルは、Jacquemusの2025年春夏パリコレクションで初披露され、発売時にはJacquemus限定カラーの“Alabaster”に加え、“Off Noir”と“University Red”の全3色展開となる。
NIKE × Jacquemus「Moon Shoe」は、10月10日(金)よりSNKRSおよび一部NIKE直営店にて順次発売予定。