CULTURE2026.01.25

「謎のサイト」と「献血キャンペーン」 ENHYPEN、『THE SIN : VANISH』“異例のプロモーション”がバズりまくる

ENHYPEN

(P)&(C) BELIFT LAB Inc.

ENHYPENが描いてきたヴァンパイアの物語が、ついに現実世界へと踏み出した。アルバムの叙事を軸に展開された一連のプロモーションが、音楽の枠を超えて社会的な反響を生み、いま大きな注目を集めている。

先日リリースされた7th Mini Album『THE SIN : VANISH』は、人間とヴァンパイアが共存する社会を舞台に、タブーを破って逃避行に出る恋人たちの物語を描いた作品だ。叙事、歌詞、サウンドが緻密に結びついた構成が評価され、発売初週の販売量はハントチャート基準で207万枚を突破。初動ダブルミリオンという記録を打ち立てた。

この成功を支えたのが、徹底したストーリーテリングだ。ENHYPENは音楽を「聴くもの」にとどめず、物語を起点とした多層的な体験へと拡張。現実とファンタジー、音楽とナラティブの境界を意図的に曖昧にすることで、K-POPの新たな可能性を提示している。

象徴的な施策のひとつが、カムバックに先立って突如公開された謎のニュースサイト「Vampire Now」だ。ヴァンパイア社会の事件やライフスタイル、ファッション、健康情報をニュース記事風に発信するこのサイトは、特別な告知がないまま拡散。オープン初日には10万人以上がアクセスし、1月22日時点で累計訪問者数は50万人に到達した。関連SNSではカードニュースやショート動画が次々と投稿され、総再生回数は2,000万回に迫っている。

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さらに注目を集めたのが、韓国・日本赤十字社と連携した献血キャンペーンだ。献血参加者にメンバー考案の記念品を贈るという取り組みは、アルバムの“ヴァンパイア”というモチーフを、分かち合いという現実の行動へと変換した。韓国ではキャンペーン初日、ソウル市内3か所の献血ルームに406人が来場。これは直前平均比267%増という異例の数字で、各センター史上最多を記録した。生涯初の献血者数も前週同期比で19.6倍に増加している。日本でも1月16日から25日まで、神奈川県内3か所で実施され、20日時点で参加者は1,000人を突破。予約枠は終了日まで埋まるなど、高い関心が寄せられた。作品世界への共感が、ファンダムENGENEの具体的な行動を後押しした形だ。

グローバル展開も続く。アルバムのチャプター映像を上映するイベント「VAMPIRE IS COMING」が、ソウル、香港、東京で開催予定。ENHYPENはこの場を通じてファンと直接対話し、物語世界への没入をさらに深めていく。アルバムと現実を自在に往還するその歩みは、今後のK-POPプロモーションの在り方を大きく変える可能性を秘めている。

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