SPORTS丨2026.06.26
「何故、ウェンバンヤマなのか?」ピストンズのレジェンド、アイザイア・トーマスが“NBAのスター戦略”に異議

San Antonio Spurs center Victor Wembanyama dunks during the first half of an NBA basketball game against the Los Angeles Clippers, Monday, Nov. 4, 2024, in Inglewood, Calif. (AP Photo/Mark J. Terrill)
NBAのレジェンド アイザイア・トーマスが、NBAの“次の顔”としてヴィクター・ウェンバンヤマが推され続けている現状に疑問を呈した。
トーマスは『Crossover Podcast』に出演した際、ニューヨーク・ニックスを1973年以来となる優勝へ導いたジェイレン・ブランソンではなく、なぜNBAがサンアントニオ・スパーズのウェンバンヤマを前面に押し出しているのかについて持論を語った。
この議論の背景には、ウェンバンヤマが大きな注目を集めた今季プレーオフがある。ファウル判定を巡る論争や激しいフィジカルプレー、国歌斉唱時の姿勢への批判、さらにはスパーズのファイナル敗退後に行われた最後の記者会見での不可解な振る舞いなど、さまざまな話題の中心となった。
番組内で司会者の一人は、「なぜNBAはウェンビーを無理やりスターにしようとしているのか。ジェイレン・ブランソンはニューヨークに1973年以来の優勝をもたらした。なぜ彼がリーグの顔になれないのか」と率直に質問した。
これに対しトーマスは、自身もかつて同じ疑問を抱いたことがあると振り返った。
「デトロイトでバード、マジック、ジョーダンを倒した時、私たちも同じことを考えていた。それでもリーグはジョーダンを顔にした。デトロイトでは『なぜ自分がリーグの顔になれないんだ? 3年も4年も続けてリーグの顔と呼ばれる選手を倒しているのに、なぜ彼ばかりが持ち上げられるんだ?』という声があった」
NBAチャンピオンに2度輝いたトーマスは、リーグの顔を決める基準は必ずしも実力だけではないと指摘する。
「その質問はもっと深い問題だ。誰が最高の選手かではなく、誰をリーグの顔にしたいのかという話なんだ」
さらに身長の低い選手たちが過小評価されてきたという自身の考えも改めて強調した。
「小柄な選手はいつも一歩引かなければならない。なぜなら私たちは理解しているからだ。この世界は身長6フィート6インチ(約198センチ)以上の選手たちのカテゴリーだということを」
デトロイト・ピストンズ一筋で13シーズンを戦い、1989年と1990年に連覇を達成したトーマスは、現役時代から小柄なガードが十分な評価を受けていないと訴え続けてきた。12度のオールスター選出、1990年ファイナルMVPを獲得し、2000年にはバスケットボール殿堂入りも果たしている。
トーマスは最後に、体格に恵まれたスター選手たちと小柄な選手たちの評価基準の違いについても言及した。
「大きな選手たちはサイズや体重という遺伝的な才能によってアドバンテージを持っている。でも私たちには何のアドバンテージもない。それなのに私たちが彼らを倒すと、その勝利は軽く扱われてしまう。本来ならもっと重く評価されるべきなんだ」









