MOVIE2025.09.24

「椅子から浮き上がるような感覚」「コンサートのような没入感」 映画『トロン:アレス』でナイン・インチ・ネイルズが新たな音楽体験をもたらす

トロン:アレス

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世界で初めて長編映画としてCGを本格導入し、その革新的な技術とビジュアルで世界を席巻。まさに映像エンターテイメントの歴史を変え、革命的な伝説の映画『トロン』。その最新作『トロン:アレス』が10月10日(金)に日米同時公開となる。これまでは現実世界の人間がデジタル世界へと足を踏み入れてきた『トロン』シリーズ。しかし、最新作『トロン:アレス』で描かれるのは、まさにその逆-デジタル世界の超高度AIプログラムが、ついに現実世界へと襲来する。圧倒的な力と知性を持ち、究極の兵士の誕生に注目が集まる。しかし彼らが暴走し現実世界と人間を脅かす存在となったとき、制御はもはや不可能。その目的は何か?彼らが目指す未来とは?

本作の楽曲を手掛けたのがナイン・インチ・ネイルズだ。『ソーシャル・ネットワーク』(10)、『ドラゴン・タトゥーの女』(11)、『ソウルフル・ワールド』(20)などで、音楽を手掛け、アカデミー賞(R)作曲賞など数々の賞を受賞したトレント・レズナーとアッティカス・ロス率いるナイン・インチ・ネイルズ。しかし、グループ名義で映画音楽を担当するのは今回が初めてだ。彼らが作り出す、重厚でエモーショナルなサウンドが、『トロン:アレス』の世界観をどのように彩ってくれるのか、大きな期待がかかる。

シリーズにとって音楽は常に重要な要素であり、初代『トロン』ではウェンディ・カルロス、『トロン:レガシー』ではダフト・パンクがサウンドを担ってきた。今回のレズナー&ロスの参加は「最高の贈り物」と制作陣が語るほど大きなニュースとなっている。撮影現場ではすでに彼らの楽曲を流し、俳優たちが雰囲気を作り込むために聴き込んでいたという。シーンごとに音楽を徹底的に分析し、的確に響かせる姿勢も高く評価されている。さらに今回のスコアは「前方スピーカーに音を配置し、まるでコンサートで聴いているような体験」を目指して制作されているとのこと。あるキャストは「椅子から浮き上がるような感覚だった」と、その没入感を語っている。

サウンドトラック『Tron: Ares (Original Motion Picture Soundtrack)』は全24曲構成で、オーケストラを用いずインダストリアルかつ電子的なサウンドが中心。従来の『トロン』音楽とは異なる、より荒々しく実験的なスタイルが特徴だ。リードシングル「As Alive as You Need Me to Be」は7月に先行公開され、ナイン・インチ・ネイルズとしては数年ぶりの新曲となった。制作陣は「ナイン・インチ・ネイルズという名義で活動することで、これまでと違うルールで自由に音を作れた」と語り、映画とともに新たな音楽体験が観客を待ち受けている。

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