SPORTS丨2025.09.01
話にならない? 大谷翔平、“MVP論争”が勃発も…「相手が悪すぎる」“衝撃4発男”がまさかの参戦も「二刀流抜きにしても有利」

Imagn/ロイター/アフロ
8月29日(日本時間8月30日)に行われたフィラデルフィア・フィリーズ対アトランタ・ブレーブスの一戦で、フィリーズのスラッガー、カイル・シュワーバーが1試合4発と打棒を炸裂。その活躍を受け、ネット上の野球ファンの間では、ドジャース・大谷翔平に代わり、シュワーバーを今季のMVPに推す声が続出し、白熱した議論を呼んでいる。
ブレーブスが3点を先制し、迎えたその裏・フィリーズの攻撃、1死走者なしの場面で迎えた2番・シュワーバーは、ブレーブス先発のキャル・クワントリルに対し、ボールを見極めながら好球を待ち、カウント2-1とすると、注目の4球目、内角やや高めに入った129km/hの緩いカーブを豪快にフルスイング。すると打球は凄まじい快音とともにライトスタンドへと一直線。これがナ・リーグのホームランランキング単独トップに踊り出る今季第46号弾となったが、この日のシュワーバーはこれで終わりでなく、“始まり”。4回裏には第47号2ラン、5回裏には48号3ラン、そしてとどめは7回裏の49号3ランと、合計4発9打点の大暴れ。現在45本塁打で2位の大谷を一気に引き離す“量産”となったことから、気の早い現地ファンを中心に、シュワーバーを今季MVPに推す声が続出することとなった。
しかし、MVPの1つの基準としてしばしば挙げられる「fWAR(※FanGraphs版WAR)で6.0以上」という観点に基づくと、大谷は既に同指標が7.1であるのに対し、シュワーバーは4.5と、基準を満たしていない状態。しかも、もともとこうしたMVPの基準はDHの選手には不利とされるなかで、大谷・シュワーバーともにDHでの出場が基本となっているが、大谷は既に二刀流として先発ローテに入っており、この点もMVP獲得のためのプラス材料になる可能性があるのだという。
ホームラン王争いとともに注目を集めるこのMVP争いに、ファンからは「WAR次第やな」「OPSとWAR見たら話にならない」「二刀流抜きにしても大谷さん有利」「それにしてもシュワーバー打ちすぎだろw」「シュワーバーはいい選手やけど相手が悪すぎる」「シュワーバーMVP取るなら60本150打点やろな」「大谷さんがMVP確実にするならホームラン55本、投手5勝とか?」といった様々な反響が巻き起こることに。
大谷はロサンゼルス・エンゼルス時代の2021年・2023年に投手兼指名打者としてMVPを獲得し、昨季は二刀流ではなく、指名打者単独で獲得しているが、MLBの長い歴史の中で、単独の指名打者としてMVPを獲得したのは昨季の大谷のみ。仮に、大谷という最大にして最強のライバルがいなかったとしても、単独の指名打者であるシュワーバーがMVPのタイトルを獲得することは、かなりハードルが高いと考えたほうがよさそうだ。