REVIEWS丨2025.01.08
人は分断されると殺し合う 『イカゲーム』S2、元BIGBANG・T.O.Pの狂ったキャラが引き起こした“混沌”
※『イカゲーム』シーズン2のネタバレを含みます。
Netflixの大ヒットドラマ『イカゲーム』シーズン2は視聴者に衝撃的な結末をもたらした。主人公ギフン（イ・ジョンジェ）が再びゲームに挑む中で、彼が直面する悲劇的な出来事や登場人物たちの秘密が明かされ、物語はさらに深い心理ドラマへと進展する。
Netflix『イカゲーム』
その中で最も印象的なキャラクターの1人が、プレイヤー230、通称「サノス」。元BIGBANG・T.O.Pが演じたサノスは『イカゲーム』シーズン2の中で最もユニークなキャラクターだ。まるでアニメのキャラクターのような予測不可能な存在であり、死を目前にしても陽気に踊り続ける狂ったキャラだが、最終的にはバスルームでのプレイヤー同士の乱闘で悲惨な最期を迎える。
『イカゲーム』のクリエイターであるファン・ドンヒョク監督は、「The Hollywood Reporter」のインタビューで、この場面は人々が互いに対立してしまう様子を象徴的に描いたものだと説明。「私たちはさまざまな方法で分断されています。すべての人が敵に見えるようになり、本質的なシステムについてはほとんど疑問を持たなくなっています。その状況がどのように作られたのか、環境そのものを問うことが減っています。そのため、プレイヤー同士の戦いがそれを反映するようにしました」
ファン監督は、サノスが自分のお気に入りのキャラクターであると認めつつも、彼を退場させるのが適切なタイミングだったとコメント。「彼の死は突然だったと認めますが、非常にインパクトのある退場でした。第3シーズンまで視聴すれば、彼が物語にどれだけ影響を与え続けるかを実感できるでしょう」
Netflix『イカゲーム』シーズン1～2：独占配信中、シーズン3：2025年独占配信
