MOVIE丨2025.09.21
まるで“合宿”のような撮影現場 ウェス・アンダーソン監督×豪華キャストの貴重なオフショット『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』

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ウェス・アンダーソン監督の最新作『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』が、現在劇場公開中だ。この度、ウェス・アンダーソン監督と豪華キャスト陣のオフショットが解禁となった。
本年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品、6月30日よりスタートしたUS先行公開では、劇場あたり平均9万5,000ドル=約1,355万円(1ドル=142.6円)と、今年の限定公開作でトップの館アベレージを取得。その後の拡大公開で興行収入ランキングベスト10入りを果たし、世界を席巻中だ。
最新作は、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(21)にも出演したベニチオ・デル・トロを主演に迎え、ケイト・ウィンスレットの娘で俳優のミア・スレアプレトン、『バービー』(23)でアランを演じたマイケル・セラ、アカデミー賞ノミネート俳優リズ・アーメッドらウェス組初参戦のキャスト、そしてウェス作品常連となる、トム・ハンクス、スカーレット・ヨハンソン、ブライアン・クランストン、マチュー・アマルリック、ジェフリー・ライト、ルパート・フレンド、ホープ・デイヴィス、そして物語の重要なカギを握る人物にベネディクト・カンバーバッチと超豪華キャストたちが競演し、ウェス・ワールドを盛り上げる。
物語は、ベニチオ・デル・トロ演じるヨーロッパの富豪、ザ・ザ・コルダが疎遠となっていた娘で修道女のリーズル(ミア・スレアプレトン)を後継人に任命したところから始まる。画策していたビジネスの危機的状況を打開すべくヨーロッパを旅する間に様々な事件(特にザ・ザ・コルダ自身の暗殺計画も含む)に巻き込まれていく、というクライム・ファミリー・コメディ。物語後半では、カンバーバッチ演じるヌバルおじさんとザ・ザ・コルダの決死のバトルも繰り広げられるなど、一瞬たりとも見逃せない作品になっている。
公開前から「ウェスへの愛ならだれにも負けない!」「ウェスのこだわり詰まった新作もとっても楽しみ!」「最低3回は観る!」「ウェス作品を観るために生きてる、公開日に観に行く!」といった熱烈な期待を受けていた本作。金曜日に公開を迎えると、SNSでは「山のように高い期待を全く裏切らない」「たくさん好きがつまってて良い映画体験だった」「個人的今年一番です」といった感想が多数あがり、“ウェス熱”は高まるばかりだ。
そんなウェス・アンダーソン監督といえば、シンメトリーと色調が独特な映像美だが、もうひとつ、“合宿”のような和気あいあいとした撮影現場も特徴的だ。本作でも例にもれず、豪華キャスト陣が揃ってひとつの宿舎で生活し、毎日アンダーソン監督が現場に送り届けたという。 そんなアンダーソン監督と豪華キャストのオフショットが到着した。

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まずはザ・ザ・コルダが娘のリーズルを呼び出し、自身のビジネスについて説明するシーンのオフショット。本シーンは、ザ・ザのインスピレーションのひとりであるアンダーソン監督の義父フアード・マルーフが、実際に娘(アンダーソン監督の妻でもある)に事業を説明したというエピソードが取り込まれている。カーペットの上に置かれた靴箱にはザ・ザの事業の資料が入っているのだが、この管理方法もマルーフが実際に行っていた。さらに、ミア・スレアプレトン演じるリーズルのセリフも、実際の娘の言葉を踏襲している。
さらに、サクラメント連合の兄弟を演じたトム・ハンクス&ブライアン・クランストンと肩を組んだスリーショットや、デル・トロ、スレアプレトン、マイケル・セラ、ジェフリー・ライト、マチュー・アマルリックらとの集合写真も。

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スカーレット・ヨハンソン演じるはとこのヒルダが監督するダムで撮影されたオフショットでは、木でできた大きなセットにヨハンソン含む5名が絶妙な位置でポージングし、オフショットであるにもかかわらず、アンダーソン監督っぽさが全面に感じられる。

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本作の撮影中、昼食には“ランチ・クラブ”を開いていたという。監督、キャストが外に出てピクニックベンチでサンドイッチを食べるという、アットホームな時間を過ごしていた。もちろん、トレーラーはない。アンダーソン監督作品初参加となるスレアプレトンは「毎日毎日が頬をつねりたくなるような夢の時間だった」と言う。「クルーもキャストも一人残らず全員が素晴らしい人たちでした。おかげでみんな安心してオープンにコラボレーションやクリエーションができる空気ができ上がったと思います。難しいシーンでは特にそういう環境が必要ですから」。
豪華キャスト陣が出演する本作。デル・トロはキャストのあまりの豪華さに「とても楽しかった」と笑顔を見せる。「僕はもともと映画の世界にファンとして入りました。ブライアン・クランストンやトム・ハンクス、スカーレット・ヨハンソン、ビル・マーレイ、ウィレム・デフォー、ジェフリー・ライト、リズ・アーメッドといった俳優たちと仕事ができるなんて、最高なこと。ウェス・アンダーソン作品に出るということは、ある意味“安心毛布”みたいなものなのです。最高の才能を持つ俳優たちと仕事ができる。そして、自分自身がもっと成長できる。本当にお互いにお互いを引き上げてくれるんです」。
アットホームな現場で、和気あいあいと取り組むからこそ引き出される豪華キャストたちの最高の演技。アンダーソン監督の魔法にかけられたキャストたちの生き生きとした姿をスクリーンでご堪能いただきたい。
『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』は全国公開中