SPORTS2025.05.06

「これが巨人のエースの実力」 菅野智之、外野を黙らす“奪三振マシーン化”! 最強ジャッジも惑わす投球術に称賛の嵐 「データはなんだったんや」

菅野智之

写真:AP/アフロ

4月28日(日本時間4月29日)に行われたボルティモア・オリオールズ対ニューヨーク・ヤンキースの一戦で、ヤンキース打線相手に5回8奪三振の無失点の好投を見せたオリオールズ・菅野智之が、改めて称賛を集めている。

この試合、菅野は初回から1死一、二塁とピンチを招くも、4番のポール・ゴールドシュミットに対して外角低めのスライダーでファウルを打たせて追い込みつつ、まるで“誘い球のテスト”でもするかのように直球・スライダー・スプリットを高低に散らして様子を見ると、カウント2-2からの6球目、外角高めの直球で空振り三振に。

また、0-0の同点で迎えた2回表、2死走者なしの場面では、9番オスワルド・ペラザに対して外のスライダー、真ん中高めいっぱいのスライダーと、スライダー2連投で追い込むと、用心のために1球外のスライダーを見せた上で、最後は内角膝元への高速シンカー。これにはペラザも手が出ず、打席で天を仰ぐこととなった。

そして圧巻だったのは、ヤンキースの“62発男”、今年は開幕から打撃好調、目下“暫定4割打者”となっていたアーロン・ジャッジとの対決。第1打席、第2打席と、ジャッジにシングルヒットを許していた菅野であったものの、4-0、オリオールズ4点のリードの5回表・無死一塁の場面では、外の球を強く意識させた上で、カウント2-2からの6球目、菅野は内角低めのボールゾーンへとストンと落ちる141km/hのスプリットで空振り三振を奪う形に。その状況ごとに様々な投球で臨むという、ベテランならではの引き出しの多さを改めて感じさせるマウンドとなった。こうした菅野の投球に、ネット上のファンからは「これが巨人のエースの実力」「データはなんだったんや」「引き出しの多さとか、ベテランの持ち味は数値化できん」「奥行きも数もベテランやから豊かなんよ」「巨人で何年もエースの座にいた男やで」「菅野はカッコ良すぎるだろ」といった様々な反響が巻き起こることに。

先日、なぜかオリオールズ系のメディアで、奪三振率の低さなど、“指標”を軸にした評価を理由に、理不尽な酷評がなされていた菅野だが、無論、この日見せたような“引き出し”は、“指標”では見えてこない要素。しかも肝心の内容も、この日は黙れと言わんばかりに5回8奪三振の無失点投球。もともと巨人時代はもとより、新天地でも監督の信頼厚いベテラン右腕であるだけに、今後もこうした外野の喧騒に心乱されることなく、己の投球を貫いて頂きたいところだ。

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