STREAMING2025.01.02

『マイネーム: 偽りと復讐』ハン・ソヒが狙う“殺された父親の仇” ヤクザのボスはただの悪役じゃない

ハン・ソヒが主演の復讐ノワールの傑作『マイネーム: 偽りと復讐』(Netflix)で冷徹非情なボスとして強烈なオーラを放っていた俳優がパク・ヒスンだ。

劇中では韓国最大の麻薬組織「トンチョン」を率いるボス、チェ・ムジンを演じている。現地韓国ではパク・ヒスン扮するムジンの強烈で複雑なキャラクターに心をわし掴みにされる10~20代が急増したとのことで、その“目で語る演技”は幅広い層に強い印象を残した。「ただの悪役だったらやらなかった。複合的で立体的なキャラクターに惹かれた」と、パク・ヒスンが満を持して臨んだボスの「男の美学7カ条」に迫る。

其の一:組織のトップたるもの、オーラが命
部下に喝を入れるときはこのセリフ。「俺は誰だ? トンチョンがどういう組織なのか、目にものをくれてやる」。ただしこのとき瞬きはせず、相手に一言ひとこと言い聞かせるように。

其の二:大切な人を失ったとき――瞳には怒りの炎を、心では追悼の涙を
強い男は親友が殺されても遺影の前で泣き叫んだりはしない。最後のたばこを親友の冥土の土産に残し、心の中だけで語る。

其の三:親友の娘には思いやりのある優しい一言
ドンフンの弔問に訪れ、涙を溜めながら「誰が私の父を殺したの?」と詰め寄る親友の娘ジウに対して、ムジンは静かに答える。「ドンフンはいい父だった。そう思って生きていけばいい」

其の四:マジギレするときは手加減せずに、思い切り
珍しく怒りを露わにするムジン。ボスたるもの、マジギレするときは自分のシャツを豪快に引きちぎり、飲みかけのグラスを壁にぶつけながら言葉ではなく全身で怒りを表現するべし。

其の五:仕事のできない部下には鋭い睨みをきかせて震え上がらせてから指示する
敵の動向を把握しきれなかった部下が言い訳しそうになったらすかさず言葉を遮り「おい、高級なスーツを着て理事なんていう肩書をもってるから、俺らがどんな人間なのか忘れちまったんじゃないのか」とすごみつつ「どこから情報が漏れたのか調べろ」と具体的な指示も忘れないのができるボスの姿。

其の六:たまには弱音も吐いてみる
「心が鉄でできているのではないか」と思うほど冷たく動揺を知らないムジンもごくたまに心が折れそうなときがある。「俺は俺を信じたヤツは一度も裏切ったことがないのに、俺はなぜこうも裏切られてばかりなんだ…」。いつもと違うムジンに思わず母性愛が爆発した、そんな女性は多かったはず。其の七:相手が何人だろうと表情を変えずに刺しまくる。
どこにいても気を緩めない。多勢に無勢の強襲にあっても、どんなにアブナイ凶器で襲われていても、淡々と攻撃を交わし、次々と反撃していく。もちろん後ろから刺されても敵の親分の居場所をキッチリ確かめるのがムジンという男だ。

『マイネーム: 偽りと復讐』はNetflixにて独占配信中

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