CREATIVE2026.03.26

Vansが描く女性スケーターの現在地 南フランスでのスケートセッションを描く「Blood Moon」

Vansが新たに発表した映像作品「Blood Moon」は、現代のスケートシーンで活動する女性スケーターたちのロードトリップを追ったフィルムだ。Dolores Magazineが手がけた本作は、フランス南部ペルピニャンからビアリッツまでの海岸線を舞台に、スケートセッションと日常の断片を積み重ねながらひとつのストーリーを形づくっていく。

登場するのは、Helena Long、Jechu Corvalán、Vanessa Konnte、Moa Zander、Emilie Alexandre、Tania Cruz、Adelaide Norrisら。それぞれが異なる存在感を放ちながら、動きと共有体験を軸にしたコレクティブな物語を牽引する。

映像はフランス南部の海岸沿いを移動する彼女たちの旅に密着し、スケートと会話、そして偶発的な瞬間が自然に交差していく様子を捉える。カメラは常に被写体に寄り添い、ボードの上だけでなく、その外側での関係性や空間との関わり方までも映し出す。Blai Costaによる撮影に、Letícia Nogueiraが加わり、過度な演出を排したまま、旅のリズムに呼応するようなダイレクトで反応的な映像が展開される。

スケートスポットは場所ごとに変化していくが、そこに流れるエネルギーは一貫している。それぞれのスケーターが地形に向き合う方法は異なり、本作はその違いにしっかりと余白を与える。技術、ためらい、リスク、そして進化といった要素を記録しながらも、それらを誇張することなく、あくまで動きの中で空間を獲得していくプロセスに焦点を当てる。

「Blood Moon」は、女性スケートボーディングを現在進行形の文脈に位置づけ、共有された時間の中で生まれる動きとつながりを記録しながら、彼女たちが互いに支え合い、そのエネルギーを旅の外へと持ち出していく過程を映し出している。

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