SPORTS丨2025.09.24
「キレて交代しすぎ」昔から継投下手だった? ド軍・ロバーツ監督の“謎采配”に批判続出「追い返されただけある」

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ
9月21日(日本時間9月22日)に行われたロサンゼルス・ドジャース対サンフランシスコ・ジャイアンツの一戦で、にわかに信じがたい継投策で手痛い逆転負けを喫したドジャース。そんなドジャースを率いるデーブ・ロバーツ監督の采配が、日米両国の野球ファンから辛辣な批判を浴びている。
この試合、1-0とリードした8回表から、ドジャースはここまで被安打1、奪三振10で無失点投球という、完璧な投球でジャイアンツ打線を抑え込んでいた先発のエメ・シーハンに代えて、ブレイク・トライネンをマウンドへ。しかしそのトライネン、この回先頭の7番クリスチャン・コスにいきなり三塁への内野安打を許して同点の走者を出すと、続く9番のドリュー・ギルバートにもライトへのヒットを許し、これで無死一、三塁と、マウンドに上がるや連打でいきなりピンチを作るという、セットアッパーらしからぬ投球に。そして9番アンドルー・キズナーへの代打パトリック・ベイリーに、ライトへのタイムリー2ベースを打たれて同点に追いつかれ、この時点で好投シーハンの白星はあえなく消滅。しかも無死二、三塁とさらなるピンチが続くこととなった。しかもこれだけでは終わらない。続く1番のエリオト・ラモスはライトフライで打ち取ったものの、一発のある2番ラファエル・ディバースを申告敬遠で歩かせて1死満塁。もうこうなると“トライネン劇場”は止まらない。3番のウィリー・アダメズには2球でカウント0-2と追い込みながらも決め球に苦労し、押し出しの四球を出してジャイアンツが逆転。さらに4番のマット・チャップマンのショートゴロの間にもう1点。勝ちゲームのノリで終盤に突入し、気づけば逆転されているという、ありえない敗戦となった。
実はこうした敗戦は昨季もあったものの、今季は、ファン目線でも理解に苦しむとしか言いようのない継投失敗による敗戦が目立つとあって、ロバーツ監督の手腕を疑問視する声が続出。実際、9月6日(日本時間9月7日)のボルティモア・オリオールズ戦での継投失敗はあまりに無残で、この日は9回2死までノーヒットピッチングを続けていた山本由伸が、あと1人のところでソロ弾を浴びてノーヒットが途絶えると、なぜかこのタイミングでトライネンを投入。するとそのトライネンが走者をためて満塁にした上で、押し出しを与えて点差が縮まると、今度は慌てて左腕のタナー・スコットへとスイッチしたものの、時既に遅し。あからさまにおかしなタイミングでの投入となったスコットは、代わった直後にまさかの逆転サヨナラ満塁弾を浴びて負けるという、なんとも悲惨な継投失敗となった。なお、山本はこの日を含めて過去3試合、被安打各1、失点も3試合合計で2点と好投しているものの、勝ち星がついたのは、8月24日(日本時間8月25日)のサンディエゴ・パドレス戦が最後。つまり既に1ヶ月近く勝ち星から遠ざかっているのだ。リリーフ陣が“まとも”な状態で、かつ、“まとも”な継投策がとられていれば、おそらく勝ち星が増えていたことは想像に難くない。
そうした中、ロバーツ監督のこうした采配について、最近ではNHK解説者の武田一浩氏が、ロバーツ監督の采配について、昔から継投が下手で、継投ミスで落とした試合が何試合もあることに苦言を呈したことが報じられ、日本の野球ファンの間でも大きな話題に。ネット上の野球ファンからも「何がしたいのか」「キレて交代しすぎ」「交代いく時の足速いんだよな」「スネルに追い返されただけあるw」「リリーフの無駄遣い」「登板数だけ見ても異常」「困ったらベシア、トライネン、バンダ」「去年も酷かったよ」「ポストシーズンは監督の一挙手一投足が大きく響くから不安や…」といった様々な反響が巻き起こることに。
昨季のWS制覇で、監督としてはMLB最高年俸となる破格の待遇で大型契約をしているロバーツ監督。たしかに、これまでの成績を見れば、“名将”とされてしまうのも頷けるが、その采配に、豊富な資金力を有するドジャースだからこその勝利だったのでは?という批判が現地ファンからも巻き起こっているだけに、そろそろその真価を問われる時期に差し掛かっているといえそうだ。