REVIEWS2025.04.21

今までの見た中で「最高に過激な暴力描写」 “頭をひねり潰す”場面はキングピンへの「覚醒の瞬間」 『デアデビル:ボーン・アゲイン』最終話

Disney+『デアデビル:ボーン・アゲイン』シーズン1がフィナーレを迎えた。衝撃シーンの数々について、キャストやスタッフが裏話を語った。ラストシーンの意味やシーズン2へのヒントが語られた。

“キングピン市長”がガロ市警本部長の「頭をひねり潰す」という過激な暴力描写について、キャスト陣は、そのシーンで使われた実写特撮(VFXを使わない実際の物理的効果)を「これまで見た中で最高だった」と絶賛していた。このシーンで実際に“犠牲者”を演じたスタントをこなした俳優も、「自分の頭をどう潰すかを相談してたら、床に押さえつけられて『これマジで死ぬかも』って思った」とコメント。役者の体を使ってリアルな痛みを描き出すことに、現場全体が全力を注いでいた様子が伝わってくる。ヴィンセント・ドノフリオ(キングピン役)は、まさに“使命感に燃えていた”らしく、演技、特殊効果、演出、全ての部門がぴったりと噛み合ったことで、「やるべきことを全部手放して、ただキャラクターとして存在できた」と話していた。技術と演技の融合、その最高点があの凄まじい暴力シーンに繋がった。

市長という立場になったフィスクは、表向きには暴力を使えない。だからこそ、“真のキングピン”を見せつける瞬間がどうしても必要だった。このシーンは、まさにその「覚醒の瞬間」。単なる市長から、“キングピン市長”へと変貌する、決定的なスイッチが入るタイミングだった。キャストはこれを「トランスフォーメーション(変身)」と呼び、ここで彼が本来の暴力性を解禁したことが、今後のストーリーの鍵になると語っていた。この場面が示すのは、「ここから先はもう容赦しないぞ」という制作陣の決意でもある。観客に対して、「この先に待つのはもっと過酷で残酷な世界だ」という覚悟を突きつけるような場面になっている。

また、フィスクを操り暗躍する妻ヴァネッサ。フィスクとヴァネッサ、どちらがより恐ろしい存在なのか?という問いには、キャスト陣も一瞬悩んだ末、「同点」と答えていた。でも、その後に出てきたのは、ヴァネッサの方が“支配”という意味で危険だという見方。彼女は自分で手を下すわけじゃないが、指示を出し、恐ろしい行動を正当化してしまう。その冷静さ、判断力、影響力がフィスク以上に不気味だ。「やらせること」「支配すること」「背中を押すこと」暴力そのものではなく、その“起点”となる存在。フィスクという巨大な力を操るのがヴァネッサだとすれば、彼女こそがラスボスかもしれない。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』はディズニープラスで独占配信中

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