『イカゲーム』シーズン2の衝撃が冷めやらぬ中、すでに多くのファンによるシーズン3の憶測合戦が始まっている。特に多いのが「ギフン（イ・ジョンジェ）がシーズン3の終盤でフロントマンになる」説だ。

シーズン2では二人の関係が大きく進展した。シーズン2第2話でフロントマン（イ・ビョンホン）のリムジンに乗せられたギフンと彼の最初の対話が描かれ、さらに最終話のラストではフロントマンがジョンジェの親友・ジョンベ（イ・ソファン）を殺害。この一連の流れは、フロントマンがギフンに「ゲームの真の姿」を見せるための試練だったとも考えられる。

フロントマンは『イカゲーム』シーズン2の中で、かつての師匠オ・イルナム（オ・ヨンス）のように振る舞い、プレイヤー001としてゲームに参加、操っていた。この行動は、ギフンの理想主義と正義感を試すためのものだっただろう。特に「夜のゲーム」では、フロントマンの策略によってプレイヤーたちは二派に分かれ、互いに殺し合う寸前まで追い詰められた。その状況でギフンは仲間を犠牲にしてでも反乱を起こす道を選んだ。これは彼自身が憎んでいた存在と同じ思考を持ち始めたことを示している。

Netflix『イカゲーム』

シーズン2では、フロントマンがギフンの命を守るような行動をとる場面がいくつかあった。六足競技でギフンのチームを助けたり、彼の反乱が始まった際に兵士を撃ち、ギフンを守っている。単なるゲームマスターとしては不自然な行動だ。この理由について、フロントマンが「ギフンが生き残らなければ、ゲームの真実を証明できない」と考えていた可能性がある。

しかし、イ・ビョンホンやシリーズのクリエイターであるファン・ドンヒョクの発言を踏まえると、それ以上の意味がありそうだ。ファン・ドンヒョクは「ハリウッド・リポーター」のインタビューで「フロントマンはギフンを憎みつつも、彼に対してある種の尊敬を抱いている」と語っており、イ・ビョンホンもNetflix Tudumの取材で「フロントマンの中には、実はギフンを応援している部分もある」と明かしている。

この関係性と、ギフンがシーズン2を通してフロントマンと同じ思考に近づいていることを考えると、シーズン3ではフロントマンがギフンを後継者にする可能性が高い。そして最終的に、ギフンがゲームを終わらせるどころか、フロントマンの座を受け継いでしまう…そんな皮肉な結末が待っているのかもしれない。

『イカゲーム』シーズン1、2はNetflixにて独占配信中・シーズン3は6月27日（金）より配信開始