REVIEWS2025.04.22

衝撃の展開『デアデビル:ボーン・アゲイン』 シーズン1はギリシャ悲劇、シーズン2は“フランスのレジスタンス”になる

デアデビル:ボーン・アゲイン

©︎2025 Marvel

Disney+『デアデビル:ボーン・アゲイン』シーズン1がフィナーレを迎えた。衝撃シーンの数々について、キャストやスタッフが裏話を語った。ラストシーンの意味やシーズン2へのヒントが語られた。

第8話「歓喜の島」でマットはフィスクを庇い銃弾を受ける事になるが、興味深いのは、「マットがもし、もう一度あの場面に戻れるとしても、本当にフィスクを助けただろうか?」この疑問に対しては、いくつかの視点から答えが出ていた。まず一つは、デアデビル=マット・マードックの倫理観。「命の尊重」が彼の信念であり、それを曲げることはできない。たとえ相手が極悪人フィスクでも、「助けない」という選択肢は彼にとって存在しない。しかし、それだけではなく、もう一つの大きな理由は、「殉教者にしてはいけない」という戦略的な判断。フィスクがあの場面で死んでいたら、彼は“殺された市長”として神格化されていたかもしれない。マットは、それが最悪の結末だと分かっていた。だからこそ命を救い、世の中に彼の“本当の姿”をさらす道を選んだ。

そして最後に語られた、次シーズンへのヒントだ。「もしシーズン1がギリシャ悲劇だとしたら、シーズン2は“フランスのレジスタンス”」シーズン1では、悲劇的な運命に翻弄されるキャラクターたちの姿が描かれた。マットもまた、自分の信念と現実の間で引き裂かれるような存在だった。でも、次のシーズンでは、そうした痛みや犠牲を乗り越えて「立ち上がる者たち」の物語になる。ヒーローは再び戻ってくる。だが、その帰還は、単なるリベンジやヒーローごっこではない。地下で静かに火を灯し、支配構造に抗う「レジスタンス」としての戦いが始まる。そんなイメージが、この一言に込められている。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』はディズニープラスで独占配信中

WHAT TO READ NEXT